前立腺肥大症とはその名の通り、前立腺が肥大する病気です。前立腺は膀胱の真下で尿道を取り囲むようにしてあるため、前立腺が肥大すると尿道を圧迫して排尿障害を起こすようになります。前立腺肥大症は「男性の更年期障害」ともいわれており、50歳以上で多く発症します。
ある統計によると、前立腺肥大症の人は400万人いて、50歳以上の男性の5人に1人が前立腺肥大症にかかっているといわれています。
また、前立腺肥大症の患者数は年々増加しており、実際に前立腺肥大症の治療を受けた患者数は1990年に約25万人だったものが、96年には約32万人、2002年には約40万人となっており、急激に増加していることがわかります。
患者数増加の原因としては、日本人の平均寿命が延びたことや、食生活の欧米化、検査方法の進歩によって病気がより発見されるようになったことなどが挙げられます。
しかし、前立腺肥大症になったからといってもすぐに命に関わるわけではなく、症状も頻尿や残尿感、放尿力の低下などさまざまです。これを「歳のせいだから」といって病院に行かない人が多くいますが、前立腺肥大症の治療法は進歩しているので、病院で適切な治療を受ければ改善する事が可能です。